Board 14 リリース!注目の新機能を紹介

2024年5月、Board Internationalが最新版となるBoard14のリリースを発表しました。この記事では、今回Boardパートナーへ発表された Board14に関する最新情報のまとめと、新しくなった操作画面を見た所感をお伝えします。

今回のアップグレードの印象は「かなりの大改修」の一言に尽きます。主にこの2点です。

  1. UIの全面リニューアルでさらに操作しやすく、ユーザーエクスピリエンスの向上を狙う
  2. 「Flex Grid オブジェクト」の登場により、大規模データの高速表示と自由度の高い分析が可能に

UIの全面リニューアル

Ver12.6までは、あらゆるメニューが画面上に散らばっており若干の使いづらさを残していました。今回のアップグレードでは画面UIの大幅な変更が施され、Board全体の操作性がかなり向上しました。

▼ データモデル エンティティ編集画面の一例

▼ カプセル編集モード画面の一例

例えば、従来のプロパティパネル(画面右)では、そのオブジェクト単体のメニューに加え、フォントやサイズ調整などの共通メニューが同じ列内に表示されていましたが、今回の改修でこれらをタブを分けて表示するように変更されています。他にも、これまで画面上部のアイコン群にまとめられていたオブジェクト配置メニューがプロパティパネル横に加わり、実際にオブジェクトを移動すると整列用のガイド線が表示されるようになり、画面デザインが一層しやすくなりました。全体的に白基調の明るい画面となり、”イマドキ“感が増したように感じますね。

また、データビューオブジェクトやチャートオブジェクトのレイアウトを編集する「レイアウトエディタ」も大きく改修されています。こちらも各設定メニューがタブごとに分かれ、旧バージョンよりも操作の導線が分かりやすい形に変更されています。

▼ レイアウトエディタ画面の一例

上記以外にも、オブジェクトの右クリックメニューが充実したなど、ここでは紹介し切れない程多くの変更点が発表されています。Board14へアップグレードされた際はぜひ色々な箇所を触って、その進化を体感してみてください。

「 Flex Grid オブジェクト」の登場

Board12.6までは、データを表形式で閲覧するために「データビューオブジェクト」を使用していましたが、これを編集できるのは開発権限を持つユーザーのみで、画面を閲覧するエンドユーザーは自分に適した形へ表示を変更することはできませんでした。

今回新たに登場した「Flex Grid オブジェクト」はこれを可能にします。閲覧形式がトップダウン型なデータビューとは異なり、プレイモード時にエンドユーザーが直接列を左右に入れ替えたり、列ごとにフィルタリングを掛けたり、軸の表示グループを変更したり…と、かなり自由度が高まりました。Excelのピボットテーブルと似た機能を持っている、と捉えていただくとイメージが湧きやすいかもしれません。

▼ 新しい Flex Grid オブジェクト

さらに面白いのが、Flex Gridオブジェクト内で選択した範囲分のチャートを表示させる機能も追加されました。チャートの保存はできませんが、.pngデータとしてダウンロードすることは可能です。


従来のデータビューオブジェクトとFlex Gridオブジェクトの大きな違いは、その圧倒的なパフォーマンス力です。この新しいオブジェクトは、7次元以上のレポートと100万行・30列以上の大規模データを表示・活用できるよう設計されています。デモンストレーションでも、100万行・12列のデータを30秒で表示していました。これはかなり早いと認識して良いのではないでしょうか。

ここまで進化したBoard14を支えるのは、今回改良されたBoardダイナミックエンジンです。メモリ管理が改善・最適化されたことが、これらの機能強化につながっています。ユーザーはより効率的にカプセルを構築し、複雑で大規模なデータフローの実行ができるようになりました。これからBoardアプリケーションをさらに拡張したいと考えていたユーザーにとっては嬉しい知らせですね。

今まで以上に「エンドユーザーが使いやすい・分析しやすいソフトウェア」に進化した、と感じるアップグレード内容でした。Boardはベンダーに開発を依頼する「受託開発形式」が一般的ですが、ノーコードで開発ができることに加え画面UIがここまで進化したならば、ベンダーではなくユーザーの内製開発が十分に可能だと考えて良いでしょう。

また、上記でご紹介したアップグレード内容はほんの一部で、他にも「画面遷移の切り替えが早くなった」「Excelアドインが強化された」など多くの改良ポイントがありますので、より詳細を知りたい方はぜひBoard14リリースノートをご覧になって確認してください。

Board14リリースに合わせ「 Board Knowledge Base 」解禁

今回のアップグレードに際して、公開されているBoardマニュアルも「Board Knowledge Base」と名を変え新しくなりました。データモデルやカプセル構築にあたり、基本的な操作方法はこちらからご確認いただけます。

Board14の日本語対応について

Board14はすでに日本語実装が完了しており、Boardクラウドユーザー様、オンプレミスユーザー様どちらもアップグレードが可能となっております。アップグレードの手順や詳細につきましては、ライセンス契約を結ばれているBoardベンダーまでお問い合わせください。

Board14に関する記事URLまとめ

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Liber Japan コンサルタント三浦